米国に変わる投資先を探す目的で各国のETFを比較してきましたが、前回調子のよかったロシアに変調ありというのが今回の大きなポイントになりそうです。
ロシアの意外過ぎる結果…投資リターン比較(米国・ドイツ・トルコ・ポーランド・ロシア編)
さて、今回もドイツ、トルコ、ポーランド、ロシアを見ていきます。

まずは赤のロシアから見ていきましょう。年初来パフォーマンスでVOOを凌駕する数少ないETFの一つでした。特に9月以降は上昇のペースを更に加速しています。やはり原油高の恩恵をしっかりと受けていたようです。しかし、11月に入ってからは下落のペースもかなり早く、直近ではVOOよりもパフォーマンスで劣後してしまっています。
11月の初旬ではまだ原油価格は高かったので、下落の原因は主に米国のテーパリングでしょうか。そうなると新興国からの資金流出が大きくなると考えられるからです。
このチャートでVOOに対して健闘していたもう一つのETFはポーランドでしたが、こちらも11月に入ってからの下落が大きくパフォーマンスを毀損しています。VOOの下がり方と比べるとその大きさが際立ちます。
こうして見てみると米国株はパフォーマンスが高いだけでなく、ボラティリティが低いのも魅力の一つかもしれません。コロナの時こそジェットコースターのような暴落をしていましたが、5%以上の下落がほとんど起きません…これだから「下がったら買う」では買えないんですね…
先進国の一角であるドイツもパフォーマンスでは米国にかないません。6月まではついていっていましたが、その後は伸び悩んでしまいました。
理由としてはインフレ懸念や景気減速懸念などが挙げられていますが、それは米国も同じ環境にいたわけで…こうなると米国の強さは本当に良く分からなくなってきます。パッシブに積み立てられている分の買いももしかすると米国株の強さの一因かもしれませんね。
このチャートで最初から苦戦しているトルコですが、ここにきて一段と下落しています。テーパリング開始からのトルコリラの下落がまたニュースになっていましたが、本当に現地での生活も大変だと思います。
個人的には前回好調なロシアがその後どうなっていたかすごく気になっていましたが、どの期間をとっても安定して上がっている米国を凌駕するところはなかなか見つかりませんね…
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