米国株のインデックス投資というとVOOやVTI、時にはQQQへの投資が一般的かと思います。しかし、指数の中でも特にこの分野が伸びそう!なんて時にはセクターETFを組み合わせることによってより自分の理想のポートフォリオに近づけられます。
とは言っても米国株のセクターにどのようなものがあって、それぞれにどんな企業が含まれているかはわかりにくいもの…そこで今回はバンガード社のセクターETFを使って各セクターの構成を見ていきます。
各セクターの名前の横にはバンガード社から出されているETFのティッカーを併記しています。もし各セクターへの投資を考える場合はそのティッカーのETFが経費率も低くおすすめです。
通信(VOX)
1 | Alphabet Inc. |
2 | Facebook Inc. |
3 | Walt Disney Co. |
4 | Comcast Corp. |
5 | Netflix Inc. |
6 | Verizon Communications Inc. |
7 | AT&T Inc. |
8 | Charter Communications Inc. |
9 | T-Mobile US Inc. |
10 | Snap Inc. |
グーグルの親会社アルファベットにフェイスブックとGAFAMから2銘柄入っています。それ以外だとウォルトディズニーやネットフリックスなど、動画配信サービスの企業がここに入っています。考えてみればグーグルはユーチューブを傘下に収めていますので、動画・SNSは通信と覚えてもよさそうです。
一般消費財(VCR)
1 | Amazon.com Inc. |
2 | Tesla Inc. |
3 | Home Depot Inc. |
4 | NIKE Inc. |
5 | McDonald’s Corp. |
6 | Lowe’s Cos. Inc. |
7 | Starbucks Corp. |
8 | Target Corp. |
9 | Booking Holdings Inc. |
10 | TJX Cos. Inc. |
一般消費財と言うとナイキ、マクドナルド、スターバックスなど消費者にもよく知られた企業が多くあるイメージでしたが、なんと組み入れ比率1位はアマゾン、2位はテスラモーターズです。どちらも名の知れた企業と言う点ではここでも違和感ないですが、3位以下と比べるとなんかちょっと浮いた感じを覚えます。
生活必需品(VDC)
1 | Procter & Gamble Co. |
2 | Coca-Cola Co. |
3 | PepsiCo Inc. |
4 | Walmart Inc. |
5 | Costco Wholesale Corp. |
6 | Philip Morris International Inc. |
7 | Mondelez International Inc. |
8 | Altria Group Inc. |
9 | Estee Lauder Cos. Inc. |
10 | Colgate-Palmolive Co. |
ディフェンシブ銘柄と言われる生活必需品セクターですが、意外にもGAFAMは1つも入っていないセクターでもあります。P&Gを筆頭にコカ・コーラ、ペプシコ、ウォルマート、コストコなどやはり消費者にも馴染みの企業が多く入っています。バフェットが好きな銘柄も多いですね。
セクター間で比較するとGAFAMが入っていないせいか大きな上昇はあまり見られませんが、下落局面ではしっかり粘ってくれる特徴があります。
情報技術(VGT)
1 | Apple Inc. |
2 | Microsoft Corp. |
3 | NVIDIA Corp. |
4 | Visa Inc. |
5 | Mastercard Inc. |
6 | PayPal Holdings Inc. |
7 | Adobe Inc. |
8 | salesforce.com Inc. |
9 | Cisco Systems Inc. |
10 | Intel Corp. |
2021年9月時点で米国株No.1の時価総額を誇るアップルが入っているのが通信セクターです。マイクロソフトもここにいます。それ以外の有名どころはビザにマスターカードなどのクレジットカード会社でしょうか。半導体関連も投資歴の長い人はお馴染みかもしれません。
エネルギー(VDE)
1 | Exxon Mobil Corp. |
2 | Chevron Corp. |
3 | ConocoPhillips |
4 | EOG Resources Inc. |
5 | Schlumberger NV |
6 | Marathon Petroleum Corp. |
7 | Kinder Morgan Inc. |
8 | Phillips 66 |
9 | Pioneer Natural Resources Co. |
10 | Williams Cos. Inc. |
エネルギー株と言えば石油株を筆頭に割とイメージしやすいセクターかなと思います。SDGsの観点から言うと投資しづらい側面もありますが、原油価格の動向次第では面白い投資先になるかもしれません。
金融(VFH)
1 | JPMorgan Chase & Co. |
2 | Berkshire Hathaway Inc. |
3 | Bank of America Corp. |
4 | Wells Fargo & Co. |
5 | Citigroup Inc. |
6 | Morgan Stanley |
7 | BlackRock Inc. |
8 | Goldman Sachs Group Inc. |
9 | American Express Co. |
10 | S&P Global Inc. |
金融セクターも大手の銀行が入るなどかなりイメージしやすいセクター化と思います。金利の上昇局面では金融株がアウトパフォームする傾向があるので使い方次第では面白い展開になるかも…!
公共(VPU)
1 | NextEra Energy Inc. |
2 | Duke Energy Corp. |
3 | Southern Co. |
4 | Dominion Energy Inc. |
5 | Exelon Corp. |
6 | American Electric Power Co. Inc. |
7 | Sempra Energy |
8 | Xcel Energy Inc. |
9 | Public Service Enterprise Group Inc. |
10 | American Water Works Co. Inc. |
日本ではあまり有名な企業は無いかもしれません。しかし、ディフェンシブな銘柄が多いと言えるのではないでしょうか。あまり個別銘柄で投資した経験はない企業群です。
資本財(VIS)
1 | Honeywell International Inc. |
2 | Union Pacific Corp. |
3 | United Parcel Service Inc. |
4 | Raytheon Technologies Corp. |
5 | Boeing Co. |
6 | 3M Co. |
7 | General Electric Co. |
8 | Caterpillar Inc. |
9 | Deere & Co. |
10 | Lockheed Martin Corp. |
輸送系の企業や航空株がこちらのセクターに入っています。組み入れ1位のハネウェルは電子制御システムや自動化機器を製造販売企業です。
ヘルスケア(VHT)
1 | Johnson & Johnson |
2 | UnitedHealth Group Inc. |
3 | Pfizer Inc. |
4 | Abbott Laboratories |
5 | Thermo Fisher Scientific Inc. |
6 | AbbVie Inc. |
7 | Eli Lilly & Co. |
8 | Merck & Co. Inc. |
9 | Danaher Corp. |
10 | Medtronic plc |
今回の新型コロナワクチンで有名になった企業はこちらのヘルスケアセクターに属します。
素材(VAW)
1 | Linde plc |
2 | Sherwin-Williams Co. |
3 | Air Products and Chemicals Inc. |
4 | Ecolab Inc. |
5 | Freeport-McMoRan Inc. |
6 | Newmont Corp. |
7 | Dow Inc. |
8 | DuPont de Nemours Inc. |
9 | PPG Industries Inc. |
10 | International Flavors & Fragrances Inc. |
素材セクターもそれほど有名ではない企業ばかりと言う印象です。B to Bの領域で活躍する企業ばかりだからと言えそうです。
まとめ
以上みてきたように、消費者として我々に馴染み深い企業が多いセクターもあれば、イメージが湧きづらいセクターもありました。また、GAFAMが入っているかどうかも現在のGAFAM優位な投資環境では重要な判断材料になるかもしれません。
ここに挙げたETFはポートフォリオの主役になるものではないかもしれませんが、味付けとして少量加えると一気に投資の面白さを倍増させてくれるのではないかと思います。
また、セクター投資に慣れてきたら個別株投資も面白くなると思います。ぜひこういったETFも組み入れて楽しく資産形成をしていきたいものです。
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