『リタとマッサン』はニッカの創業者竹鶴政孝と日本のウイスキー産業の成り立ちを、その妻のリタの視点から描いた作品です。
スコットランドのウイスキー蒸留技術がどのようにして日本に伝わり、それがどのようにして現サントリーとニッカで花を開いていったか、時系列で知ることができます。
また、なぜサントリーの蒸留所が山崎でなければならなかったか、またニッカはなぜ余市に蒸留所を構えたか、そういった経緯も描かれているのでこれを読むことで普段飲んでいるウイスキーの歴史に思いを馳せ、その価値をさらに楽しむことができると思います。
当時の歴史をサントリー創業社長の鳥井信治郎の視点から描いた『琥珀の夢』と合わせて読めば、複数の視点から当時の状況を振り返ることができます。
前例のないところから、1から産業・企業を立ち上げていく…そのエネルギーは読んでいるだけでワクワクさせてくれます。今の日本ではあまり考えられない状況ですが、だからこそその当時の熱中は一読に値すると思います。このくらい熱中できるものを見つけられるとそれはそれは幸せな人生なんだろうなー。
自分も今の場所を天職と信じて腕を磨いていきたいです。
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