米国株人気が続いていますが、他に面白い地域は無いのか、ということで様々な国の投資リターンを比べてみたいと思います。
今回使うのがMSCI○○指数(○○は国名)に連動するiシェアーズETFです。運用会社はブラックロック社ですね。経費率は0.5%前後と、VOOなどのバンガード社の主力ETF(経費率0.03%!)よりは少し高めです(それでも投資信託よりは安いです)が、それで特定の国の株式を持てるのを高いと見るか安いと見るか…使い方次第では良い選択肢になるかもしれません。
さて、今回はその中でもヨーロッパ系の国々を集めてみました。
まずは2021年の上半期の成績。比較にVOO(S&P500指数連動)も入れています。

何と年初来のパフォーマンスはなんとロシアに軍配が!そしてどうしたトルコ!
ロシア好調の理由の一つは、ロシアはハイベータ市場であるということ。つまり他の市場よりも反応度が高い。良いことがあればいい方に、悪いことがあれば悪い方に大きく反応します。
それ以外にもロシアは産油国なので原油価格の影響も大きく出ます。この辺は2020年を見ると納得です。また、ロシアでも個人投資家が増えているようで、そのような影響もあるかもしれません。
トルコはとにかく内政が安定しておらず、中央銀行と大統領がバチバチなニュースも聞きます。トルコ国民は自分の国の通貨を信じられず、金やビットコインで資産を持つ人も多いとか。そうなると株式のパフォーマンスも厳しいですね。
ポーランドも4月頃は他の3地域に劣後していましたが、ずいぶん盛り返していますね。というかMSCI指数のラインナップでポーランドがあるってちょっと意外です。どうやら経済成長率が高い国の一つとして設定されたみたいですね。知らなかった…
ドイツは米国と同じ先進国として、似たような動きになっています。直近の1ヶ月横ばいなのはコロナの再拡大の影響でしょうか。
では2020年はどうでしょう。

コロナ禍のあった2020年、こちらは米独とその他3か国で明暗が分かれました。
先程一番番パフォーマンスの良かったロシアは、コロナ暴落の時に一番大きく下落しています。さすがハイベータと言われるだけあって、上にも下にも飛び抜けます。
ロシアがこれだけ下落したもう1つの理由は原油価格です。この時WTI原油先物価格が史上初めてマイナスとなりました。産油国であるロシアへの影響は大きく、それがこの下落に繋がりました。
このチャートを見ると、危機的状況に陥った場合は先進国が早く立ち直るように見えます。それは恐らくコロナ禍が感染症による危機であることも一因かもしれません。早期に対策を打ち、耐える力を持っている所が選ばれたのでしょう。
では、大きな危機の無かった2019年はどうでしょう。
2019年の米国株はかなり好調でしたが、それを上回る好調ぶりを見せたのがやはりロシアです。え、ロシアって結構魅力的?
ドイツと米国はまたしても似たような形となっていますが、パフォーマンスとしては米国に軍配です。経済第一でガンガン成長する米国 vs ESG・SDGsで先を行く欧州の違いでしょうか。
その欧州が経済でも他を牽引するようになったら価値観も変わるだろうに…と少し期待してしまうところです。
これまでのところ、平時はロシアが強いという、想定外な答えが出てしまい戸惑い気味なわらびーですが、新たな投資先として検討してみようかと思います。
yこれまでのところ、平時はロシアが強いという、想定外な答えが出てしまい戸惑い気味なわらびーですが、新たな投資先として検討してみようかと思います。
より長期での比較はこちらでしています。
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