正直生まれてから今まであまり絵に興味を持ったこともなく、観るのも描くのも楽しんでこなかったわらびーですが、この本はそんな自分にも絵を楽しむきっかけを与えてくれました。
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なぜ興味を引かれたかと言うと、恐らく絵を観る視点を誰もが持つ「恐怖」と言う感情に定めることで、絵画が自分に関係のないものからグッと身近なものに感じられるようになったからだと思います。
自分と関係のない世界ほど興味が向かないものだと思いますが、自分にとっては絵画もそのような世界の1つでした。それがこの切り口で一気に身近なものになり、手に取ることになりました。
絵の怖さについても決してグロテスクな絵ではなく、一見何が怖いのか分からないものが多く扱われています。しかし、その時代背景や当時の感覚を説明されると徐々に怖さが浮かび上がってくる構成は「次のこの絵はどういう理由で怖い絵になるのか…?」とワクワクが止まりません!
知れば知るほど思うのは、どんなものでもその背後にあるストーリーを知ると面白さが格段に上がると言うこと。何でも食わず嫌いではいけないなと反省もしつつ…
ただ、怖さに入り口を絞ったせいで、多様な時代の様々な作品がバラバラに出てきます。なのでこれとは別で西洋絵画の変遷を追いながら解説する図書も別に欲しくなります。そのストーリーの中での作品の位置付けが分かるとさらに発見が増えそうです。
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全く興味の無かった絵画の世界に気持ちを向けるきっかけとしては個人的には最高の切り口になった一冊。遅ればせながらシリーズ全作一気に読んでしまいました。次が出たらそれはそれで買ってみたいですね。
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