バフェットの投資基準を参考にしながら日々投資先を探しているわらびーですが、たまたま手に取った図書で色々とバフェットと共通点のある投資家を見つけたので紹介です。
それは「村上ファンド」で有名な村上世彰氏です。今回『生涯投資家』を読むことで村上氏に対するイメージがかなり変わったのでご紹介です。
もの言う株主の村上氏、放任主義のバフェットの共通点は?
日本の「もの言う株主」とアメリカの放任主義のバフェット、大きな相違点があることも確かです。しかし、両氏の投資観には通ずるものも多いように思います。
ファンダメンタル・バリュー投資
例えば二人ともファンダメンタルを重視し、本来の企業価値に対して割安になっている企業を買うスタイル。優良な資産を持っていながらそれを十分に生かし切れていない会社を買うあたりは類似点と言えるでしょう。
ハイテクからは距離を置く
また、基本的にはITやハイテク企業には積極的に投資しないものの、自分より若い人のアドバイスで一部ポートフォリオに取り込んでいるのも似ています。バフェットと言えば2020年はアップルにポートフォリオのかなりの部分を投資しているのが特徴。同年にIPOしたスノーフレークにも投資しています。
村上氏もご友人やご長男から助言をもらいながらベンチャー投資をしているとのこと。
鉄道株が好き
また、鉄道株に力を入れていたのも両氏の共通点です。バフェットはバーリントン・ノーザン・サンタフェ社を買収していますし、村上氏は西武鉄道や阪神電気鉄道などの株式を取得していた時期があります。
当局に目をつけられる
村上氏はニッポン放送株のインサイダー取引の容疑で起訴されていますが、バフェットも一時期SECからブルーチップスタンプ社経由でのウェスコ株の取得をなどの投資活動の調査を受けています。
今でこそ伊藤忠商事がデサントに敵対的買収をかけるなど、敵対的買収が一般的(?)になっていますが、当時は誰もやらないような蛮行と捉えられていたようです。それを「上場するということは買収のリスクにさらされること」と当たり前のことを訴えた村上氏でしたがなかなか受け入れられず、敵を作ってしまった感は否めません。
個人的には日本の株式市場を真っ当にさせてきた一人だと思います。
両氏ともチャリティに積極的
良いところも挙げると、両社ともチャリティに積極的です。村上氏はチャリティ・プラットフォームの理事に就任。バフェットはともに昼食をする権利をチャリティーオークションにかけたりビル&メリンダ・ゲイツ財団を通じて多額の寄付をしたりと、やはりチャリティに積極的です。
村上氏のイメージがとにかく変わりました
村上氏が世間を騒がせていたころは好意的でない報道も多かったですが、彼の著書を読むことでイメージがだいぶ変わりました。鋭い物言いで損をすることもあり、そのことで葛藤していたようです。この本を通して村上氏の人間らしい一面を垣間見た気がします。個人的にはおすすめの一冊になりました。
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