現物ETFと先物ETFの違い、投資スタイルで使い分け

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ETFを探していると時々「先物に連動しているので注意!」なんてことを見かけます。例えばVIX短期先物指数【1552】(NEXT FUNDS)NOMURA原油インデックス上場【1699】などです。SPDRゴールド・シェア受益証券国内金先物価格連動型上場投信のように、同じ金についてのETFなのに現物と先物の両方がある場合もあります。しかし、そもそも現物ETFと先物ETFの違いとは何でしょうか。その違いや使い分けを考えていきます。

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現物ETF

おそらく「原油に投資したいからETFを買おう!」と考えた場合、イメージしているのは現物ETFの考えの方だと思います。

現物ETFは集めた資金で現物資産を購入し、保管しておくETFです。資産は保管するのに手数料がかかる反面、金利などは生まないため、配当金はありません。その代わり、手数料分劣後するものの、基本的には資産のチャートと近い形で連動していきます。

先物ETF

そもそも先物って?

先物ETFを説明する前に先物の説明を少し。先物は「将来のある日に、決められた値段で売買する約束」みたいなものです。先物は例えば生産者のリスクを軽減するために使われます。

生産者が先物を使う時

例えば6月10日にコメ10キロを2500円で売る約束をします。10日になってコメの価格が2000円に値下がりしていたら、農家は2500円で売ることができるので相場が下がっていても500円の損を出さずに取引できます。また、仮に10日に3000円に相場が上がっていたとしたら、2500円で売るため500円の損になりますが、農家としては「10日にいくらで売れるか分からない不安」を先物取引で解消しているわけですからその手数料と考えることもできます。

将来いくらで売れるかが確定することで設備投資などより積極的に動けるようになるのであれば先物で将来の価格を決定することは決して悪いことではないのです。

投資家が先物を使う時

また、先物の別の使い方として利益を上げる方法があります。日経平均が今後上がると考えるなら日経平均先物を買っておきます。例えば20000円で先物を買って、期日に22000円になっているとすると、差し引き2000円が利益になります。投資における先物はこのように使っています。

先物ETFのメリット・デメリット

先物ETFはこのような先物に投資をしますがメリット・デメリットがあります。

まず、先物の特徴として先物を買う場合は手数料はかかるものの、現物資産を買うほどのお金を必要としません。よってレバレッジをかけることが可能です。レバレッジをかけられるということはより少ないお金でより大きな資産を持ったのと同様の効果を得られるということです。また、集めた資産のうち先物に投資していない部分を短期国債などで運用することが可能です。よって先物ETFは配当金が支払われることがあります。あまり配当金狙いで持つ人はいないと思いますが…

デメリットとしては現物資産のチャートと相関せず、投資期間が長いほど右肩下がりのチャートになることです。これは先物の期日が来ると、期日が近い先物を売って期日が遠い先物を買いなおさなければならず、その時損を出すことが多いからです。なので先物ETFは短期売買が基本になります。

現物と先物、どう使い分ける?

現物ETFは現物資産を持っているのと同等の効果を得られますので、長期投資をする際の選択肢になります。

先物ETFは長期保有には不向きですが、投資のヘッジに一時的に別の資産を持ちたいとき、すくないお金でそれを準備することができます。

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