コロナショックでサーキットブレーカーが複数回発動するなど、世も末感ハンパない1週間でした。そんな中リスクなどを動物に例える表現が複数見られましたので、今回まとめてみようと思います。
ブラックスワン(黒い白鳥)
リスクを表す動物代表と言ったら「ブラックスワン」がまず来るでしょう。某生命保険会社のキャラクターになって一躍有名になったかと思いますが、リスクの代名詞としてこの動物をキャラクターに選んでいますよね。
スワン自体は「白鳥」を意味し、昔は白い白鳥しかいないものと思われていました。それが転じて無駄な努力のことを英語のことわざで「黒い白鳥を探す」なんて言っていたそうです。
しかし、1697年本当に黒い白鳥が発見されてしまい、世間に衝撃が走ります。それ以来ブラックスワンは「起こる前は誰もが想像だにしないが、起きると甚大な影響を及ぼす事象」を指すようになります。
2020年のコロナウィルスパンデミックはまさにブラックスワンだったと言えるでしょう。それ以外ではリーマンショック・ライブドアショックもブラックスワンだったと言えるでしょうか。
ちなみにブラックスワンというタイトルで本も出ていますね。まさにリスクのブラックスワンの説明です。この人はブラックマンデーで一財産築いたようですよ。
グレーリノ(灰色のサイ)
灰色のサイは普通にいますよね。ということでこちらは「高い確率で問題が起きると分かっていながら見過ごされているリスク」を表します。今回のコロナショックではパンデミックというブラックスワンが人々の目をグレーリノに向けさせたことで大暴落につながったのではと分析する専門家もいるようです。今回のグレーリノは中銀バブル。お金をじゃぶじゃぶに供給したことで融資の規律が乱れたことが挙げられます。
グレーリノという表現は2013年あたりから使われ始め、中国シャドーバンキング問題あたりから盛んに言われていたように思います。
わらびー個人的にはリノよりライノのほうがしっくりきますが、カタカナ表記はリノらしいですね。
デッドキャットバウンス(死んだ猫も跳ねる)
こんなに残酷で正確な表現は未だかつて聞いたことが無いと笑ってしまった表現。大暴落の後の小反発を指す言葉です。由来は「死んだ猫も高いところから落とせば地面に当たって跳ねるよね」ってことで大暴落の後自律反発するのは当然だよね(これで終わりと思うな)ってことですね。
今回のコロナショックでは2020年3/4~9まで下落し、10日に反発。この時点でデッドキャットが跳ねたわけです。しかしこれは株価の反転上昇を意味せず、翌11日からさらに下落します。まさに「これで終わりと思うな」って感じでした。
最後に
これ以外にも最近だとグリーンスワン(環境問題に関するリスク)なんて表現も出てくるなど、その時々のリスクに動物の名前が使われています。全然かわいげのない動物たちですが…笑 これからもいろいろな言い方が出てくるんでしょうね。考えてみると強気派・弱気派も動物で呼びますしね。

今週はそんな不吉な動物のオンパレードでしたが、来週からはもう少しまともな相場になってほしいものですね。
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