自分が買った株ほど下がり、売った株ほど上がる感覚、多くの人が感じたことがあると思います。しかし、そのような感覚に陥ったら、実はその半分は喜んでもいい状況かもしれません。その理由はウォーレン・バフェットのこの言葉に隠されています。彼は短期的な株価の変動へは投資しないとした上で、以下のように述べています。
In fact, if their business experience continues to satisfy us, we welcome lower market prices of stocks we own as an opportunity to acquire even more of a good thing at a better price.
ウォーレン・バフェット、株主への手紙1977
実際、もしその事業が引き続き我々にとって満足のいくものであるならば、我々はそれを所有した後で市場価値が下がることを歓迎します。なぜならさらに良い価格で買い増すことができるからです。
このようにバフェットは基本的に魅力的な価格で買い増すことを良しとするため、投資先の価値が値下がりすることも前向きに捉えます。この姿勢は翌年の株主への手紙でも言葉こそ違えど繰り返されています。
We are not concerned with whether the market quickly revalues upward securities that we believe are selling at bargain prices. In fact, we prefer just the opposite since, in most years, we expect to have funds available to be a net buyer of securities. And consistent attractive purchasing is likely to prove to be of more eventual benefit to us than any selling opportunities provided by a short-term run up in stock prices to levels at which we are unwilling to continue buying.
ウォーレン・バフェット、株主への手紙1978
我々はバーゲン価格で売られていると考える株がすぐに市場で再評価されることには関心がありません。実は、我々はその反対を好みます。なぜなら我々はほとんどの年で株を買い越す資金があると予想するからです。そして継続して魅力的な値段で購入できる方が、我々が買いたくないと思うような値段まで短期的に値上がりして売却する機会を得るよりも、最終的にはより利益を与えると証明されそうです。
もし今後自分の買った株が下がった時は買い増しのチャンスと捉えて喜べるくらいの心持ちでいられると投資家一人前なのかもしれません。

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