最近聞かれなくなったトリクルダウン、富裕層が裕福になればその人たちの消費のおかげで下の層にも富が流れるという考え方ですが、バフェットも懐疑的だったようです。
The rich are always going to say that, you know, just give us more money and we’ll go out and spend more and then it will all trickle down to the rest of you. But that has not worked the last 10 years, and I hope the American public is catching on.
ウォーレン・バフェット
富裕層はいつも言うのです、自分たちが儲ければ消費を増やしそれがほかの人へトリクルダウンすると。しかし、過去10年間はそれが機能していなく、アメリカ国民もそれに気づくことを望んでいます。
アメリカではROE経営が定着していて、めちゃくちゃ雑に言えば少ない資本で多くの利益を出せば優秀!という評価をされます。
そのため、利益を削る人件費などを抑制しつつ、ROEを高く保ち、資本が増えてくると配当や自社株買いで社会に還元。しかしこの還元策も株を持てる富裕層にしか行きわたらず、低所得者はその恩恵を受けにくい構造になっています。
そこでバフェットやほかの富裕層が提案する対策は「超富裕層への増税」。

アメリカの富裕層は自身への増税を歓迎?その背景にある考えとは
2010年後半は格差の広がりが注目されることが増えました。米国のトランプ大統領の誕生や欧州で極右・極左派が台頭するなど政治の世界では影響が出始めています。そんなこともあり、超富裕層からも格差是正の提言が出てくるようになりました。...
身銭をきって社会を発展させるアメリカならでは発想です。
日本でもROE経営に注目が集まり始めていますが、必ずしもいいことだけではない…そのような環境変化の中でどう生き抜いていくか、日本に住む我々も考えるころになっているのかもしれません。

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