日本経済の歴史を見てみると、投資アレルギーになるのも仕方なし…という状況かもしれません。日本では株主は軽視される傾向にありましたし、昔は総会屋なんて裏社会とのつながりもあったとか…バブルとその崩壊で人生を棒に振った人、またそれを見た人も多いのも事実。
しかし、投資をしないのにも実はリスクが付きまとっているのをご存じですか。まずはこんな言葉から。
One thing I will tell you is the worst investment you can have is cash. Everybody is talking about cash being king and all that sort of thing. Cash is going to become worth less over time. But good businesses are going to become worth more over time.
ウォーレン・バフェット
言いますけど、現金ほどひどい投資先はありません。皆が現金が一番とか言っています。しかし現金は時とともに価値を下げます。しかし良い事業は時とともに価値を上げます。
まず前提としてアメリカはインフレがずっと続いている国だということを理解しないといけません。例えばインフレ率2%だった場合、昨年100円だったものは一年後に102円に、その次の年は104円に…というように、年を追うごとに価格は上昇(現金の価値は下落)する国なのです。
そんな国があるんかい!と驚いてしまいそうですが、実は世界的にはそちらがメインストリームで、むしろデフレが起きた日本が少数派です。世界的な認識は「インフレは嫌だよね。でもデフレは死んでも嫌!だからインフレも甘んじて受け入れる」的な感じです。
だってデフレは本当につらいんです。どんどん物の価値が下がって、どんなにいいもの作っても売れない、だから会社が儲からない、だから従業員に給与払えない…お先真っ暗感ハンパないのがデフレです。
さて、そんなインフレ前提の国では現金を持ち続けるのはリスクです。なぜなら持っている現金の価値は下がり続けるから。去年の100円は今年98円くらいにしか評価してもらえない…
そこで思いつく方法が二つ。一つは、だったら去年のうちに使ってしまおう→景気良くなる~♪がインフレのメリットですかね。
もう一つは使いきれない分を貯金ではなく投資することでインフレに負けないくらいお金に増えてもらおうということなんです。これがバフェットが言う「現金はひどい投資先」ということです。
さて、このインフレ、実は日本でも起こそうと政府と日銀が色々と取り組んでいます。今でこそ落ち着いてしまった感がありますが、アベノミクスが始まった2013年あたりと比べると実は物価が上がっているのです。これには円安の影響(1ドル=80円→125円→108円今ココ!)や消費税の引き上げ(5%が今や10%!)などもありますが、まーざっくり言ってモノの値段が上がっている、相対的にお金の価値は下がっているんですね。
パッと見値段の変わっていないものでも、内容量が減っていたり、品質が異なっていたり…企業も様々な工夫をしながらやっています。
話を戻すと日本でも現金の価値が年々下がる時代が来ているのかもしれません。そうなると資産運用をしていかないと知らないうちに損をしてしまう可能性があるのです。
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