日本には人々は平等という感覚が根付いていて、あまりそのことを意識する機会はありません。しかし、世界からは「世界で最も成功した社会主義国」と言われているあたり、我々の感覚は資本主義国のそれとはちょっと違っていると考えるほうがむしろ自然なのかもしれません。
アメリカから社会主義国呼ばわりされるのは「あんたんトコのガチ資本主義と比べられたら、ほかはみんな社会主義に見えるでしょうな」と反論の一つもできそうですが、一説によるとゴルバチョフ書記長もそんなことを言っていたとなると…うーん、なんとお返事したらいいやら…笑
さて、この日本の社会主義思想、はっきり言って投資には邪魔です。余裕資金で株投資すら世間では禁句(このあたりだけ?笑)に等しいです。平等な社会ではだれか一人でもお金に困る人がいたら「余裕資金がある」人はいないことにしようとなってしまうんですかね。個人的には稼げる人は社会でおだてて稼がせないと、最後は誰も稼がなくなってしまうと思うんですが…
翻ってアメリカではそのあたりは現実的です。恐ろしく儲けている人がいる陰でものすごく困窮している人もいます。そして恐ろしく儲けている人はこんなことを考えています。
If you’re in the luckiest 1% of humanity, you owe it to the rest of humanity to think about the other 99%.
ウォーレン・バフェット
もし自分が人類で幸運な1%に属するなら、他の99%の人のことを考える責務がある。
貧富の差がないと現実を否定するのではなく、富を持った人が貧しい人を助けようという発想です。ひふみ投信の藤野英人さんの本にもありましたが、アメリカのヒーローは民間人が多いです。民間人でも人を助けることが当たり前とされているアメリカ。一方日本は公権力がヒーローとなりみんなを守ります。
鄧小平の先富論もアメリカ的です。富をつかめる者から先に裕福になり、その人がほかの人を引き上げていこうという思想です。アメリカも中国も決して富の再分配はうまくいっているとはいい難い状況ですが、この2大強国が実は大元の思想で似通っているのは興味深いですね。

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