当期純利益を見るときのポイント

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財務諸表の項目
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当期純利益は見方さえ間違えなければ重要な指標になります。

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当期純利益とは

当期純利益は経常利益をベースに特別利益と特別損失を足し引きした最終的な利益となります。当期純利益は2つのポイントから見ていきます。

純利益が右肩上がりで伸びている

まず大切なのは純利益が右肩上がりで伸びていっているかということです。最終的にはこの純利益を元に一株利益が算出され、それを元にPERなどの指標も計算されます。

PERを見るときのポイント:似ている指標PBRと合わせて紹介

なので純利益が右肩上がりで伸びていくと株価も上昇していくことになります。

利益率も重要なポイント

それと同時に売上高に対してどの程度の純利益があるかも見ておきたいポイントです。基準としては業種にもよりますが、少なくとも売上高の10%を利益として確保できる企業は競争力のある可能性があります。ただ、同じ業界にもっと利益率の良い企業がいるとそこに対して負けてしまうこともありますし、逆に利益率が10%以下でもその業界の中では一番の利益率である場合は競争力があることもあります。

業界ごとの競争力を見たいときは業界地図が便利です。

利益率10%というと少なそうなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、2019年の東証一部上場企業の中で売上高経常利益率(すみません、手元の機材の関係で経常利益を使っています)が10%を超える企業は27%弱しかありません。なのでこの指標でかなり投資対象は絞られることになります。

わらびー個人的には株を始めてから驚いたことトップ3に入るのがこの企業の利益率の低さでした。だって7割の企業にとって売り上げの9割は経費で消えるってことですよ?企業も大変…

ちなみにバフェット曰く、多くの企業経営者は売上高の大きさには注意を払うものの、利益率はあまり考えていない人が多いのだとか。フォーチュン500に選ばれた企業の経営者に「何位ですか」と聞くとほぼほぼ売上高ベースの順位を答えるようですね。そのくらい世間では売上高に注目が集まりがちということだそうです。

その一方で塩野義製薬の手代木社長は早くから「売上高営業利益率」に注目し、業界一位を目指したとか。見る視点を変えると企業の善し悪しも違って見えてくるからおもしろいですね。

日本株で利益率10%を達成している企業はある意味優秀です。そしてわらびーはその指標だと投資対象が狭くなりすぎるので米国株にも手を出すという…米国企業は日本以上に効率経営が浸透しているので利益率などは日本企業よりも全体的に高めですね。それはそれで従業員がつらいというデメリットもあるかもしれませんが…

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特別利益が大きい場合は特に注意

特別利益のところでも紹介しましたが、特別利益が大きい場合は純利益も大きくなりますので、見る際は注意が必要です。特別利益とはその期に一回限り入ってくるような利益(例えばある子会社を売却して利益を得た、など)なので、次の期には同じ額が入ることを期待することはできません。なので、特別利益がどんと乗っている年は、特別利益を考慮しない利益も併せて確認することが必要です。

わらびーは投資を始めた頃このことがよく分かっておらず、「急に利益伸びてんじゃん」なんて飛びついて痛い目を見ることもありました。笑 仕組みを知ってからは純利益が大きく伸びているときは経常利益も同様に伸びているか見ることで何が利益を大きくさせたのか確認するようにしています。

増益も減益もそれが何によってもたらされているか、それは今後も持続するものなのかを考えるようになれると将来テンバガー(10倍株)になるような素晴らしい企業を見つけられるかもしれませんね。まー、見つけるのが大変で、それをタイミングよく買うのがもっと大変で、それを売らずに持ち続けるのが最高に大変なんですけどね…笑

四季報の見方でも紹介しますが、(特別利益のせいで)純利益が増加するとPER(株価収益率)も低く出がちです。純利益増加&PER低下がどのような背景からそうなっているかしっかり見極めることが、思わぬ失敗を避ける第一歩となります。わらびーももし過去に戻れるなら2015年あたりに戻ってそのような失敗をしないように自分に言い聞かせたいです。笑

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