投資って、株や債券や、ほかの資産を買うことでお金を増やしていくことだと思っていませんか。もちろんそういう意味で投資という言葉を使うことは多いと思います。ただ、「投資は危ない」という言葉も聞きます。また、「自己投資」というような言葉もあります。ここで投資とはどういうことかを明確にして、投資にはぜひお金をかけてもらい、投資の皮をかぶった浪費や投機には厳しく対処してもらえればと思います。
投資と浪費を区別しよう
ここでは投資を「将来のお金を増やすために、妥当なリスクをとって現在のお金を使うこと」と定義したいと思います。株式投資、債券投資、設備投資もこれで説明がつきます。また、自己投資という、時に誤用しがちな表現にも明確な区別をつけることができます。
ちなみにこの投資の定義は「金持ち父さん貧乏父さん」の資産と負債の区別に似ています。世間一般で資産と思われている持ち家や車やコレクションなどは 金持ち父さんの基準では負債になる可能性が高いです。なぜならそれらは将来のお金を増やす可能性が低いからです。資産とは将来のお金を増やすものだと定義されているのです。

「投資」は 「将来のお金を増やすために、妥当なリスクをとって現在のお金を使うこと」
話を投資に戻しましょう。投資とは「将来のお金を増やすために、妥当なリスクをとって現在のお金を使うこと」と定義し、投資・投機・浪費を区別していきましょう。
投資と投機の違いはリスクが妥当かどうか
投資も投機も将来のお金を増やそうとする点では同じですが、リスクの取り方が違います。投資はあくまで妥当なリスクの範囲でお金を増やそうとしますが、投機は(大きなリターンを狙って)大きすぎるリスクをとることを指します。株や債券はリスクを適度にとる範囲では投資です。ただ信用取引で莫大な金額を投じたり、ストップ高(安)という理由だけでその株を売買したりすることは投機になりえます。なので株式投資もやり方によっては投資にも投機にもなります。投機は宝くじや賭け事などをイメージしてもらえればいいかと思います。リターンこそ大きいですが、根拠に裏打ちされた自信がない(根拠なき自身はたくさんあります。笑)状態で資金を投じる行為です。
ごくまれに賭け事を投資対象として臨む方がいます。そして成功する人も。この「はずれ馬券は経費になるのか」問題のきっかけになった出来事も賭け事のはずの競馬を投資対象としてとらえ、しっかりと利益を出したからこそ起きた問題です。それはそれで根拠に裏打ちされているので個人的にはありだと思います。
何せ自分も一時期「競馬に勝ち方があるのでは」と仮説を立て、臨んだ一人です。中央競馬で途中までは黒字だったのですが、現地に足を運ばなければならない方法だったので負担も大きく、家から馬券を買うように半ば強制的に切り替えたところで赤字転落。また、地方競馬で同じ仮説で臨んだところ、一回も当たらず終わりました。笑 わらびーも投資のつもりが投機になっていたということですね。
投資と浪費の違いは将来リターンがあるかどうか
投資と浪費の違いはもっと明確です。ずばり、将来のリターンがあるか、未来のお金を産めるかどうかです。この基準を元に「自己投資」という考えを整理しましょう。
自己投資は、特に若者の場合、上手にやることで将来のリターンを大きくすることができます。勉強会へ参加したり書籍を購入することで自分の専門性を高めることは、将来の昇給や転職に資する行為だと思います。そのような自己投資は少し背伸びしてでも行っておくことが大切かもしれません。
サントリー創業者の鳥井信治郎も本物の洋酒がどんなものであるか勉強するために突拍子もない行為にでる場面があります。しかし、その時に知識がその後の彼を支えることを考えると、それは立派な先行投資、自己投資だったのではないかと思います。

わらびーも書籍の購入に関しては中古や図書館も利用しつつ、他の買い物よりは大胆に買っていると思います。それで新しい投資アイディアや銘柄選択の指標が見つかり、リターンが増大すれば決して浪費ではないと思っているからです。上記の琥珀の夢も酒造業界の歴史を知る上でも有益でした。
半面、「労働者は体が資本」といって豪華なランチや夕食を食べに行ったり、疲れをとるためにマッサージに通うのは注意が必要です。マッサージもアスリートがパフォーマンスを上げるために行ってもらったり、女優が自分の美しさを磨くためにお金を投じるのは将来のリターンをもたらす可能性があります。そういう意味では広義には投資でしょう。しかし、わらびーのような普通の人が「体は資本、しっかりメンテしなきゃ」と言いつつ、毎食焼き肉屋ステーキを食べることは許されないでしょう。お前はアスリートかって感じです。それよりは腰痛を治すために病院行って、適度な運動する方がよっぽど「投資的」だと思います。
浪費は浪費と割り切って限度を決めてやる
「じゃーアスリートじゃなければステーキ食っちゃいかんのか」もちろん違います。笑 浪費をしたくなるのは人の性。なので限度を決めて思いっきり楽しみましょう!限度さえ決めてコントロールすれば浪費は人生を楽しくする大切な要素です。
またまたウィスキーの話になりますが、1本何千円もするウィスキーなんか浪費の代表だと思います(あなたがバーテンダー・蒸留場勤務・酒屋などで、その味を知ることで将来のお金を増やせる場合は立派な投資です。大いにやってください。)。それでも飲んでみたいと思う時は、小遣いの範囲で、「浪費してるぞ!でも最高!」と思ってやっています。将来ウィスキーの本の一冊でもかければそれも投資に代わるのですが…んー、無理かな。笑 もちろん浪費のつもりが思わぬリターンがあり、結果的に投資になったという事例もあるとは思いますが、反対の方がはるかに多いでしょう。初めの頃は厳しめに自分を律してみるのもいいかもしれません。
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